芸術見聞録

展覧会の予習、感想など。

芥川龍之介を偲んで その2

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田端駅南口へ出る不動坂。芥川はこの坂を下って学校へ通った。

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今はこのような階段があり、容易に上り下りできるが、芥川が居た当時は坂であり、この急角度からすると下まで滑り落ちそうである。

ただ厄介なのは田端の停車場へゆくのに可成急な坂がある事だ それが柳町の坂位長くって路幅があの半分位しかない だから雨のふるときは足駄で下りるのは大分難渋だ そこで雨のふるときには一寸学校がやすみたくなる 

 「田端文士村」62頁より引用。芥川の手紙。

大正時代のことだから、下駄で和服といういで立ちだったとすると、雨の日は滑って泥だらけのまま学校へなんてこともあったのだろう。田端を愛した芥川も、この坂だけは嫌いだったようだ。

「田端文士村記念館」では「散策マップ」がもらえて、文士が住んだ場所を歩くことができる。ただ地図は大ざっぱで掲示板も少ないので、「大分難渋だ」

ここで一首。

不動坂 下駄で歩いた 芥川 階段ならば なんてことなし

 

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