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芸術見聞録

展覧会の予習、感想など。他に時事問題のブログもやってます。http://hayanosuke.hatenablog.com/

バベルの塔展 予習 7

さて、今まで読んでいただいた人達の中には、「この人はいつ展覧会に行くのだろう?」と思っている人もいるかもしれないが、私は出かける前に下調べを行い、観たい気持ちをなるべく高める。そうすることで感動が倍になるのだ。

作品 「干し草車」ヒエロムニス・ボス

拡大画像

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Jheronimus_Bosch_-_De_hooiwagen_%28c.1516%2C_Prado%29.jpg?uselang=ja

なんとこれは祭壇画である。こんな絵をよく当時の教会が受け入れたものである。(カラバッジョはその斬新さ故に教会に何度も受け取りを拒否されている。)

 パネル中央の絵にあるデカいものは干し草で「虚しいもの」「無価値なもの」という意味である。その干し草は悪魔のような怪物どもに引かれている。

その周りで人々が我先にと干し草を奪い合っている。私はこれを見て、今の日本そのものだと思った。干し草はさしずめ金や地位、名誉、もしくは企業が提供する商品やサービスである。それらは人間の欲望を煽り、人々はそれを狂ったように求める。そのために人を殺す者までいる。

芸術新潮 2017年 05 月号

左下に子供を連れている男がいるが、人買いである。現代でも騙されて性産業などに売られる未成年がアメリカなどにいるという。もしくは人を商品にするビジネスが現代の人買いかもしれない。

その右にいるのは聖職者で酒を飲む者、干し草を分けるものがいる。さしずめ現代では政治家や税金を食い物にする役人などだろう。中にはインチキ歯科医がいるが、これは詐欺行為をする輩だ。

さて、右側がボスお馴染みの地獄である。気味の悪い怪物がうようよいて、人間はそこで彼らに永遠に拷問され続けるのだ。

参考文献ー芸術新潮 2014年 9月号 小池寿子氏の記事

謎解き ヒエロニムス・ボス (とんぼの本)