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芸術見聞録

展覧会の予習、感想など。他に時事問題のブログもやってます。http://hayanosuke.hatenablog.com/

バベルの塔展 予習 6

ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展公式ガイドブック (AERAムック)

 4月18日(火)~ 7月2日(日) 【東京都美術館】 『ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 16世紀ネーデルラントの至宝 - ボスを超えて -』 開催 | 上野エリアの観光、博物館、美術館、店舗に関する情報満載のアプリ:ココシル上野

ヒエロムニス・ボス「七つの大罪と四終」

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拡大図

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/03/Hieronymus_Bosch-_The_Seven_Deadly_Sins_and_the_Four_Last_Things.JPG

 この絵はちょっと変わっていて、(ボスの絵自体が変わっているが)元々テーブルの上に置いて鑑賞するものらしい。たぶん、ぐるぐる回して観るものなのだろう。なんで円なんだ?と言うのなら、人間の美徳と悪徳を運命の車輪と結び付けて描く図像が12世紀頃からあったのだそうだ。

最初この絵を見た時に、これは現代社会そのものだと思った。どうりでヨーロッパの展覧会に人々が殺到したわけだ。

上から時計回りに見てゆこう。一番上は「大食の罪」右端に「水飲み百姓」が居るのに目もくれず、太った金持ちは平気で食いまくっている。日本のテレビで、ただ人が贅沢なものを食べている番組を思い起こさせる。

一つ飛ばして右側の絵は「邪淫の罪」男女がテントの中で戯れている。現代では自由恋愛の名のもと、性の自由が当然のこととなっているが、現実にはそこから様々な問題、犯罪が生じている。恋愛の礼賛だけでなく、そのマイナス面も指摘されるのが当然である。

その隣は「虚栄の罪」若い女が身づくろいをしているが、鏡を差し出しているのは悪魔。高価なブランド品の衣服、アクセサリーを身に着けている芸能人やセレブがこれに当たるだろう。

二つ飛ばして、左上の絵は「貪欲」裁判官が賄賂を受け取っている。私には際限なく商品を求める日本の「お客様」が最も貪欲に見える。どんな良い製品にもケチをつけ、店には苦情を言い、決して満足することがない。

参考文献 「芸術新潮」2014年 9月号。

 

 「バベルの塔展」では単眼鏡を持った人が多いそうです。ブリューゲルやボスの絵は細かいから、これは必携かも。