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芸術見聞録

展覧会の予習、感想など。

バベルの塔展 予習 4

ブリューゲルは生前、「新しいヒエロムニス・ボス」と呼ばれた。今回は「バベルの塔」が目玉だが、来日するボスの作品2点も大変価値あるものなのだ。

ブリューゲルの真筆も少ないが、ボスも同じで確認されているのは20数点しかない。数年前ヨーロッパで行われたヒエロムニス・ボス展は大盛況で、近年注目が集まっている。

そのあまりの価値と稀少性でボスの代表作が日本に来る可能性は低いと言われている。その中で彼の代表作をせめてデジタル画像で見てみよう。

作品「悦楽の園」

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拡大画像

The Garden of Earthly Delights - Google Arts & Culture

まるでシュールレアリスムを先取りしたかのようなスタイルで、これが中世に描かれたものだとは信じがたい。

画面中央が悦楽の園で、愚かな人間が悦楽にふける様子を描いている。描かれている赤い果実やラズベリームール貝は性的な暗喩だ。中央で馬にまたがりぐるぐる回っていたり、泉で沐浴する男女は性的遊戯にふけっていることを表す。

左側には逆さになって泉から足を出している奴がいるが、さては横溝正史、ここからパクったなと思ってしまう。もしくはシンクロナイズドスイミングはここから発想を得たのか?そんなわけはない。それにしても左側にいる鳥、デカすぎないか?

右側にはてっぺんにフクロウが止まっている、奇妙な被り物を被って踊っている奴らがいる。(フクロウは愚者の象徴)酒を飲んで酔態をさらす奴らに似ている。

この絵にはおびただしい動物が描かれているが、悦楽にふける人間は動物と同じか、それ以下ということだろうか?中には鳥から快楽の実を受け取っている奴らもいる。

参考文献「芸術新潮」2014年9月号 小池寿子氏の記事。

 小池寿子著 謎解き ヒエロニムス・ボス (とんぼの本)