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芸術見聞録

展覧会の予習、感想など。他に時事問題のブログもやってます。http://hayanosuke.hatenablog.com/

バベルの塔展 予習 3

 

作品「ネーデルラントの諺」

 

ここには100に近い諺が描かれているそうである。真ん中あたりで、胸の谷間を見せている若い女性が男に青いマントを着せているが、これは「夫に青いマントを着せる」という諺で、妻の不倫を表すという。こういう女は今の日本でも結構いそうだ。

その下で奇妙にも仔牛をスコップで埋めている男がいるが、これは「仔牛が溺れてから穴を塞ぐ」という諺で、「後悔先に立たず」と同じだという。日本では国がこれをしょっちゅうやっている。

参考文献 森洋子著 ブリューゲル探訪―民衆文化のエネルギー p.88より。

この本とて、さすがに全部の諺の解説はしていないので、自分で考えてみると絵の右側で緑の服を着て、こぼれた粥を掬っている男がいる。英語で「こぼしてしまったミルクを嘆いてもどうにもならない」という諺があるがそれであろう。

絵の右側、屋根の上にラッコらしき動物が手をつないで背中合わせに立っており、それを男が見つめているが意味が分からないので、「背中合わせのラッコ」と勝手に作ってみた。意味は「どうせ協力しなければならなのなら、きちんと前を見て握手をしろ。つまり、「やるならやれ」

絵の左上にはお尻に火が点いた男がブタを追いかけている。これはさしずめ、「怠け者も尻に火が付きゃブタを追う」だろう。ブタは怠け者の象徴で、怠け者も命が惜しければ走り出すという意味。なんだかわからん。

研究者は眉をひそめるかも知れないが、素人がどのように鑑賞しようと勝手である。こういう絵画の見方をするのも面白い。

 

 

芸術新潮 2017年 05 月号

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