芸術見聞録

展覧会の予習、感想など。

エリアフ・インバル指揮 ベルリンコンツェルトハウス管弦楽団公演 3

マーラー交響曲第5番の第三楽章は難解だ。私は未だに何を表しているのか分からない。瞑想や幻想の世界だと思う。

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上行、下行を繰り返し、バイオリンが下行、低音弦が上行を並行して演奏し、ひと区切りというのがマーラーのパターン。音階の単純な繰り返しも多い。

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弦楽器パートの執拗で短いクレッシェンド、デクレッシェンドと意味ありげなテヌート記号。謎である。

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 曲の途中で金管が交互に音を鳴らし、厳粛な雰囲気になる部分。順番にドの音を吹いているだけであんな効果を出すというのは天才的。

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第三楽章フィナーレの冒頭部分。なぜ同じリズムで繰り返さないのかが謎。おそらく、ここでシンコペーションの効果を出したかったのだろう。フィナーレで急にテンポを上げる演奏があるが、私は良くないと思う。あくまでこのリズムを生かすべき。

インバルの演奏は無難な感じだった。オーケストラの集中力が少し落ちたようだったが、構成は絶対崩さないのがドイツ人だ。

 

UHQCD DENON Classics BEST マーラー:交響曲第5番

UHQCD DENON Classics BEST マーラー:交響曲第5番

 

 言わずと知れたインバルの名演。現在の円熟した演奏も良いが、この頃の熱気に溢れた演奏も魅力を失っていない。

 

マーラー:交響曲第5番

マーラー:交響曲第5番

 

 私はハイティンクの演奏で交響曲第6番を実際に聴いたが素晴らしかった。会場から溜息が漏れたのを覚えている。私はハイティンクの5番の演奏は好みではないが、現在最高の指揮者とオーケストラの演奏だと言ってよい。