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芸術見聞録

展覧会の予習、感想など。他に時事問題のブログもやってます。http://hayanosuke.hatenablog.com/

エリアフ・インバル指揮 ベルリンコンツェルトハウス管弦楽団公演 1

日本ツアーが堂々スタート!巨匠インバルが率いるベルリン・ コンツェルトハウス管弦楽団|ニュース|音楽事務所ジャパン・アーツ

3月13日にすみだトリフォニーホールで行われた演奏会に行ってきた。

マーラー交響曲第五番は私の最も好きな曲の一つで、彼の他の作品は滅多に聴かず、こればかりを聴いている。しかし私が「これは」と思う、納得できる演奏がない作品でもある。

かつて、ピエールブーレーズ指揮、ウィーンフィルの実演でこの曲を聴いたことがあるが、かなり不満だった。知的に抑制され過ぎ、こだわり過ぎの演奏で、迫力がない。私はマーラーの演奏は感覚的、開放的なものであるべきだと思っている。

勿論クラウス・テンシュテットやゲオルグショルティの名演もあるが、

 

 私の知る限り、現時点でマーラー5番の最高の演奏と言っていいだろう。気難しいことで知られるロンドンフィルが本気になった演奏。

マーラー:交響曲第5番

マーラー:交響曲第5番

 

 ショルティシカゴ交響楽団の来日公演はもはや伝説。別の講演でこのオーケストラの音を実際聴いたが凄まじいオーケストラだった。ホルンの音がまるで戦闘機のよう。

 

 悪く言えばテンシュテットは思い入れが強すぎ、ショルティは楽譜通りという感じ。インバルはクセが強いが、現役のマーラースペシャリストは彼だけである。しかも長い間楽譜を研究し、「完全に理解した」と豪語していたのを聞いたことがある。

私はドイツの放送交響楽団レベルのオーケストラが好きだ。ベルリンフィルは実際聴いたことがあるが、凄いとは思うものの、技術の高さをこれでもかと見せつけ気に入らない

最近あるベルリンフィルの奏者がテレビで、「細かいところまで合わせなければならないので神経を使う」と言っていたのを聞いたが、ある意味異常だと思う。一体何を追求しているのか。

フルトヴェングラーが指揮した頃のベルリンフィルの音は凄まじい。彼らが国際化やコマーシャリゼーションで失ったものは大きいと思う。シューマン:交響曲第1番「春」/交響曲第4番

ベルリンコンツェルトハウ管弦楽団の音は私の期待通りで、痺れるようなチェロ、コントラバス重低音パワフルなホルン、トランペット。弦楽器のアンサンブルの悪さが却って良い味を出している。この「ズレ」こそドイツ風なのだ。素晴らしい!

イギリスのオーケストラではこの重低音は出ないし、日本のオーケストラでは金管が物足りない。同じバイオリンでこんなに豊かな音が出るのはなぜだろう?日本の奏者も優秀なはずなのだが。

(つづく)